ドラムが叩けない場所でも出来る効果的なドラム練習法10選/日本音楽能力検定協会

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日本音楽能力検定協会です。
今回はドラムセットがない場所やドラムを叩けない環境でも出来る、効果的なドラム練習方法を10選にまとめてご紹介させていただきます。
ドラムという楽器は「場所をとる」「ドラムセットの購入は高額」「騒音問題」「振動問題」などなど、日々の練習環境に困るパートです。
しかしそれらの問題は最初から分かっていたことなので、「ドラムを叩ける環境がないから練習できない、上達できない」はただの言い訳となってしまいます。
ドラムがない場所、またはドラムを叩けない時間や環境でどのように練習するのか、それを考えることこそがドラマーの練習であると言えます。
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1.スティックコントロール(スティックワーク)

目的・効果
• シングル/ダブルの連打やパラディドルなどの基礎パターンを確実にこなすことで、手首の柔軟性とリバウンドコントロール力を養う。
• テンポの安定性が向上し、高速プレイに対応できる。

具体的手順
1. スティックを通常の持ち方で握り、机や練習パッドに当てる。
2. メトロノームを60BPMにセット。
3. まずはシングルストローク(右・左・右・左…)を16分音符で4小節継続。
4. BPMを10ずつ上げ、80→100→120…とテンポを上げていく。
5. 同様にダブルストローク(右右・左左)→パラディドル(右左右右・左右左左)へと進める。

応用例
• 片手だけで200BPM以上の16分連打を目指す。
• 片手でパラディドルを行い、もう片方の手で簡単なフィルを加える。

2.パッドレス・スティックワーク

目的・効果
• 練習パッドやキットがなくても、リバウンド感をイメージして打点と角度を正確にコントロール。
• 打面との距離感や強弱のつけ方を養う。

具体的手順
1. スティックを握り、机のエッジ(角部分)に向かって当てる位置を決める。
2. シングルストロークから始め、リバウンドがあるイメージで“バウンド”を感じるように連打。
3. メトロノームを60BPM→徐々に加速しながら各パターンを練習。
4. 打点を変えて(角→平面→エッジ)音色や跳ね返りの差を感じ取る。

応用例
• 細い棒(丸棒やダウンビートスティックなど)で同様に練習し、手首のコントロール精度をさらに高める。

ハンドドラムで出来る練習①
手で膝を叩くハンドドラムという練習も非常に有効です。
スティックを使用するわけではないので、パラディドルの手順などを練習するために活用すると良いでしょう。
「シングルパラディドル」
ノーマルパラディドル・・・RLRR LRLL
リバースパラディドル・・・RRLR LRLL
インワードパラディドル・・・RLLR LRRL
ディレイドパラディドル・・・RLRL LRLR

ハンドドラムで出来る練習②
リズムトレーニングがどこでも場所を問わず出来るのもハンドドラム練習の利点と言えます。
スマートフォンでメトロノームアプリなどを利用し、イヤフォンで再生すれば、いつでもどこでもリズム練習が可能です。
メトロノームに合わせて正確なリズムを確認しながら、基礎的なビートパターンや複雑なものまで、また、表に合わせたり裏に合わせたりしながら、あらゆるパターンをハンドドラムで練習しましょう。

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3.フットワークのエアトレーニング

目的・効果
• ペダルレス環境でも足首の屈伸コントロールを習得し、ハイハットの開閉やバスドラムの踏み込み感覚を養う。

具体的手順
1. 椅子に浅く腰掛け、足裏は床につけたままリラックス。
2. 足首だけを使い、“踏む”(つま先を床から持ち上げる)→“離す”(つま先を床に戻す)をメトロノームに合わせて繰り返す。
3. 2拍子(四分音符)、4拍子(八分音符)、16分音符までテンポを上げる。
4. 次に、右足でハイハット開閉動作、左足でバスドラム踏み動作をイメージし、交互に行う。

応用例
• 足首周りにゴムバンドを巻いて抵抗を加え、筋力強化。
• 実際のペダルに近い感触を得るため、薄い本をペダル代わりに踏んでみる。

4.エアドラム(エアスティック)

目的・効果
• 体全体の動きとフォームを俯瞰的に確認し、無駄な力みやフォームの歪みを改善。
• ダイナミクス(強弱)コントロール感覚を養う。

具体的手順
1. 鏡の前か、録画可能なスマホを用意。
2. 実際にスティックを持ち、太ももや空中に向けてスティックを振る。
3. 各ドラムパーツ(スネア、タム、シンバル)をイメージし、「ドン」「カッ」「シャーン」と音を想像しながら動作。
4. 大きく振る動作(フォルテ)と小さく振る動作(ピアノ)を交互に練習。

応用例
• 好きな曲のフィルをエアドラムで演奏し、映像を見返してフォームを改善。
• 動画をSNSに投稿して第三者のフィードバックを得る。

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5.リズム読み書き(楽譜トレーニング)

目的・効果
• ドラム譜を正確に読み、リズムの構造を理解。
• 楽譜に書き起こすことで、リズムパターンが脳に定着。
曲のドラムパートを聞いてなんとなく理解するだけでなく、楽譜の読み書きを理解することは音楽学習にとって非常に重要です。
・16分音符が4つ並んだ「タタタタ」はRLRL
・2つめが伸びている「タータタ」はR・RL
・3つめが伸びている「タタータ」はRL・L
・4つめが伸びている「タタター」はRLR・
・2つめと3つめが伸びている「ターータ」はR・・L
・3つめと4つめが伸びている「タターー」はRL・・
という風に、楽譜の読み書きを完璧に覚えると音の長さを感覚だけでなく視覚的に理解できると同時に、ドラムストロークにおける手順も正確に理解することが出来ます。

具体的手順
1. 市販のドラム譜集やウェブサイトから譜面を入手。
2. 譜面を見ながら、声に出して「タタ タタタ タタン」などと朗読。
3. ノートに譜面を写し、実際に手拍子で打って確認。
4. 難しいリズムは細分化し、反復練習。

応用例
• ジャズのスウィングリズムやラテンリズムなど、ジャンル別に譜面を集め比較。
• 自作のフレーズを譜面に書き、他のドラマーと共有。

6.手拍子&足拍子のコンビネーション

目的・効果
• 四肢を独立して動かす練習により、高度なリズムパターンに対応できる。
• 複合リズムを身体に刻み込む。

具体的手順
1. 椅子に座り、手は膝の上、足は床に。
2. 右手:四分音符、左手:八分音符、右足:裏拍(四分音符の「&」)をメトロノームで練習。
3. テンポを80BPMから始め、慣れてきたら100→120と上げる。
4. パターンを変えて、手足の配置をローテーション。

応用例
• 4パート(右手、左手、右足、左足)すべて異なるリズムを同時に。
• 2人組で互いにリズムを出し合い、合わせる練習。

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7.定点ビデオ/鏡チェック

目的・効果
• 自分のフォームを客観的に確認し、改善ポイントを視覚的に把握。
• 無駄な動きや肩・肘の余計な力みを減らす。

具体的手順
1. スマホを固定し、胸の高さで録画開始。
2. エアドラムまたはパッド練習を実施。
3. 動画を再生し、肘の高さ、手首の角度、身体のブレをチェック。
4. 気づいた改善点をノートに記録し、次回練習時に意識。

応用例
• 週1回録画し、1ヵ月でフォームの変化を比較。
• ドラム仲間と動画を見せ合い、アドバイスをもらう。

8.ポリリズム練習

目的・効果
• 3対2や5対4などの複雑なポリリズムを理解・演奏できるようになる。
• 脳と身体の協応力が向上し、高度なリズム表現が可能に。

具体的手順
1. メトロノームを60BPMに設定。
2. 声に出して「1-2-3」「1-2」のようにカウント。
3. 右手:三連符(3)を、左手:二分音符(2)を同時に拍。
4. 慣れてきたら無声で実践し、速度を上げる。
5. 5対4や7対5など、難易度を上げて練習。

応用例
• 曲中のポリリズムフレーズを抽出し、耳コピ+譜面化。
• ドラムソロにポリリズムを取り入れる。

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9.リズムトランスクリプション

目的・効果
• 耳コピ力を鍛え、市販譜にないフレーズを自分で楽譜化。
• 自身のレパートリーを増やし、即興演奏の幅を広げる。

具体的手順
1. 好きな曲のドラムパートを選び、ヘッドホンで集中。
2. ループ機能付きプレーヤー(アプリ)でフィルやリズムを反復。
3. 聴き取ったリズムをノートに書き起こす。
4. 書いた譜面を手拍子+足拍子で確認し、修正。

応用例
• ジャンルごとにリズム集を作成し、自分用の譜面ライブラリを構築。
• バンドメンバーと共有してアレンジを協議。

10.メンタルプラクティス(イメージトレーニング)

目的・効果
• 実際に手を動かさずとも、脳内での演奏イメージを強化し、神経回路を活性化。
• 練習時間のない時でもスキル維持・向上が可能。

具体的手順
1. 静かな場所で椅子に座り、目を閉じる。
2. ドラムセット配置(バスドラム、スネア、タム、シンバル)を詳細に思い浮かべる。
3. フィルやビートを脳内で“再生”し、腕や足の動きをイメージ。
4. イメージの精度を高めるため、声に出して「バシッ」「ドン」「シャーン」と音を出す。
5. 毎日5分〜10分継続。

応用例
• ライブ前日のリハ前にイメトレを実施し、演奏のイメージを固める。
• 新曲のフレーズを脳内で完璧に覚えてから実践練習。

これらの練習をローテーションで取り入れ、週ごと・月ごとに重点を変えていくと、ドラムセットに触れる時間が少なくても確実に力をつけられます。ぜひ継続して取り組んでみてください。

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