【自分は上手いはずと思ったら要注意!】歌が上手いと勘違いしてしまう人の特徴と改善法9選/日本音楽能力検定協会

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日本音楽能力検定協会です。
今回は「歌が上手い」と勘違いしてしまう人の特徴と改善点を9選にまとめてご紹介させていただきます。
音楽の中でも歌というジャンルは、楽器と違い自分の実力を見誤りやすいパートです。

なぜ歌は実力を勘違いしやすいのか?

1.楽器と違い自分で音を出す
例えばピアノなどは誰が弾いてもドはドです。ドの鍵盤を弾いたのが初心者の方だからと言って音程がずれるわけではなく、プロが弾いても同じドの音がなります。
ギターやベース、バイオリンなどは、実力によって多少音程のシャープやフラットはあり得ますし、トランペットやサックスなどの管楽器でも、最初は正しい音程を出すのは技術を必要としますが、それでも「押さえるべきフレット」「押さえるべきピストン」などの決まりはあるため、ある程度は近い音が出ます。
しかし歌は自分の体や喉が楽器となるため、「ここをこうすればドが出る」という決まりがありません。
そのため、自分としては正しいドが出ているつもりでも、聞き手には間違った音程に聞こえている場合があります。

2.出来ていないことが分かりにくい
歌の実力を勘違いしやすい理由の2つめといたしましては、歌には様々な魅力があり、何が正解で何が不正解かを一概に言い切れない点にあります。
例えばハードロックやヘビーメタルのような激しい歌でも、ポップスやクラシックの歌手がカバーすると、それはそれでまた別の魅力となったりもします。
逆に、発声としては間違っているようなシャウトでも心を震わせるロックシンガーもいれば、ほとんど声になっていないようなかすれ声のウィスパーボイスやファルセットでも聴衆の心をつかむ場合もあり、一概に「これが上手い!」とは言えない場面が多々あります。
しかしそのせいで、「自分の歌にも何かしらの魅力があるはずだ」と言い聞かせてしまう人も少なからずいるようです。

下記に「自分は歌が上手いと勘違いしやすい人の特徴」をご紹介いたしますので、自分では上手いつもりでいるが周りの評価が良くない方は是非ご参照ください。

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【1】録音を聴かない・嫌がる

特徴:
「自分は歌が上手いはず!」と思い込んでいる人は、自分の歌を録音しない、あるいは録音されたものを聴かない習性があります。
それはもしかすると「本当は上手くないかも・・・」と薄々感づいている証拠ではないでしょうか?
歌だけでなく楽器に関しても同様ですが、音楽の上達において録音して自分の演奏や歌を客観的に聞くことは非常に重要です。
イメージの中では上手く歌えているつもりでも、録音して聞いてみるとがっかりするほど下手だった・・・という経験は誰もが通る道です。
プロでも毎日のように録音をして自分の歌を客観視して、改善に努めています。

対処法:
プロのレコーディングのような録音環境を揃える必要はありません。
現代であればスマートフォンでの録音や、カラオケでの録音でも十分に効果があります。

例えば服を買う時に、試着をしたら必ず鏡を見て、似合っているかどうかを確認するはずです。
サイズや色合い、服の形と自分の体の骨格との相性など、服単品で見た時はカッコイイと思っても、実際に来てみると全然似合っていないという場面もよくあります。

それと同様に、録音して自分の歌を聴いてみると、思っていたのとは違う感想を得られることは間違いありません。
その録音した歌こそが、他者が聞いているあなたの歌声ですので、そこを向上させるよう習慣づけましょう。

【2】周囲の「お世辞」を真に受ける

特徴:
一緒にカラオケに行く仲間、あなたの歌を聞いたことのある家族や友人などは、基本的には「上手い」と言ってくれます。
しかしあなたの友人や家族は、あなたとの関係を悪くしたくないため、仮に下手だと感じていてもなかなかそうは言えず、お世辞で上手いと言ってくれます。
それを真に受けてしまうと、あなたの本来の歌唱力を過信し、他の人の前では恥ずかしい思いをしたり、仲間にずっと気を使わせてしまう結果となりかねません。

対処法:
あなたの友人や家族は歌のプロや専門家ではありません。
正しい感想や評価を得るには、歌の専門家に聞かなければいけません。
褒められるとつい嬉しくなってその言葉を信じたくなるものですが、自分にとって都合の良い場所=成長できない場所です。
かと言って辛辣なコメントばかりをする人もどうかと思うので、プロからの適切な言葉をもらえる環境に身を置き、その言葉があなたにとって受け入れがたいものだとしても素直に聞き入れるトレーニングを行いましょう。

【3】カラオケ採点を盲信する

特徴: 
カラオケの採点とは、アマチュアもしくは趣味で歌を楽しむ方が、楽しみの延長線上で遊ぶだけのものです。
カラオケ採点で高得点を取ることと歌唱力の高さには何の関係性もないので、プロの中でカラオケ採点を参考にしている人はいません。
しかしアマチュアの方にとっては唯一の判断基準であったりするので、ついつい「高得点=歌が上手い」と勘違いしやすいのです。

対処法:
採点基準を理解し、「機械的な正確さ」と「人に伝わる歌唱」は別物と知る。
音程の正確性に関してのみ、カラオケ採点はある程度の信用性がありますが、例えばビブラートをかければビブラートの判定がされますが、「適切な場所で適切な揺れ幅のビブラートを使えているかどうか」まではカラオケ採点では判断できません。
技術面、感情面、表現力などに関してはカラオケ採点を基準とせず、やはり客観的評価が最も重要になります。


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【4】自分の感情表現だけに酔う

特徴: 簡単に言うと自分の歌に酔ってしまっている状態です。
技術ではなく「気持ちで歌えば伝わる」と思い込み、大げさで聞き苦しい表現で聴き手が喜んでいる、感動していると勘違いしてしまいます。

対処法: 表現力は基礎技術の上に成り立つことを理解し、練習に取り組むことが必要です。
例えばマッサージなどでは、気持ち良くなるのはお客様であり、施術師は手が痛くなったり疲れたりします。それが仕事というものです。
歌に関しては歌い手が喉を痛めたり疲れるのが正しい歌というわけではありませんが、相手を気持ちよくすることが本来の目的であることを忘れてはいけません

感動する歌を歌えるシンガーほど意外と冷静で、高度な技術と適切な使いどころを理解し、感情を込める=歌詞と同じ感情になることではないということを分かっています。

【5】音楽の基礎知識が乏しい

特徴: 歌の上達に音楽理論や知識は関係ないと思いこみ、勉強を疎かにしている人も多く見られます。
音程・・・なんとなく合っているだけで、ヘルツ単位での共鳴レベルの音程の合い方を理解していない
リズム・・・楽譜の読み書きを理解していないため、なんとなく歌っているだけの状態。文字ごとの正しい位置が分からず、リズムがのっぺりとしてしまう。
発声・・・ボイストレーニングなどで何となくスケール練習を繰り返しただけで、あらゆる発声法や呼吸法を学ぼうとしない。

対処法: 歌も音楽の一部であるため、体を使う楽器だと理解しましょう。
音楽理論や発声の基本を勉強し、技術的な裏付けを身につけると、今までなんとなく感じていただけの歌の世界が別物に見えます。


【6】他人の上手な歌をきちんと聴かない

特徴: 自分が一番上手く、他者は自分より上手くないと思い込んでいるため、自分より上手な歌手のどこがどう上手いのかを分析しない。
それどころか、自分の方が優れている点のみを探し、理論武装で自分の方が上手いと一生懸命言い聞かせる。

対処法: 模倣やカバーを通して「技術の差」を感じ取り、吸収する習慣を持つ。
音楽の中で歌は特に、自分の実力を過信しやすいパートです。
自分が一番下手だと思っているうちはどんどん成長しますが、自分のことを上手いと思い始めた途端に上達が止まるものです。


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【7】フィードバックを避ける

特徴: 指摘されるのが怖くて避ける。自己防衛的。
「自分は歌が上手いはずだ」という信仰を壊されたくないため、他者からの意見やフィードバックを受け入れようとせず、自分の世界の中だけで上手い自分を作り上げてしまいます。

対処法: 失敗=成長、他者からの厳しい意見=愛情であると理解する。
歌も他の楽器も、他者からのフィードバックなしで上達することはあり得ません。
誰からもフィードバックがもらえなくなったら、それは全員があなたのことを諦めたということです。
あなたにとっては耳の痛い意見だとしても、言ってもらえているうちに聞き入れることをお勧めいたします。

【8】高音が出ることが凄いと思っている

特徴:苦しそうな声、間違った発声でも高音を出せることを見せびらかし、原曲キーにこだわって一生懸命歌う。
特にハイトーンを利用する曲や女性ボーカルの曲を原曲キーで歌えることを自慢し、アマチュアの人やカラオケ仲間に褒めてもらおうとします。

対処法:高音の発声は歌において表現の一つに過ぎません。低音のみで魅力的な歌もたくさんありますし、間違った発声での無理な高音は聞き苦しいだけです。
さらに、魅力的に聞こえる音域は人それぞれ異なるため、プロの曲を原曲キーで歌える=凄いというのは非常にアマチュア的な間違った発想です。
あなたの声が最も魅力的に聞こえるキーを探し、それが結果的に-4まで下げたとしても、それが正解なのです。

【9】ボイストレーニングに通っていることが自慢

特徴:自分が歌が上手いことの裏付けとして、「ボイトレに通っている」ことをやたらと強調してくる。
ボイストレーニングに通っているのは、歌の専門家から歌を習うためです。
それはつまり「足りない部分がある」「出来ないことがある」「分からないことがある」から習いに行っているわけで、ボイトレに通っている=上手いとはならないはずです。
しかし、「私は10年もボイトレに通っている!」ということを他者よりも上手い根拠だと誤解している人も多く見受けられます。

対処法:ボイトレに通っていることは自慢の根拠にはならないこと理解する。
歌が上手い人達はおそらく「自分は歌が上手い」とは思っていません。
・ライブに出るとお客様が感動して泣いている
・レッスンを行うと生徒さんがたくさん集まる
などの外的要因、または客観的評価を得ることで、「もしかしたら自分は歌が上手いのかも知れない・・・」といつの間にか感じるようになるものです。

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最後に

冒頭でも申し上げた通り、歌の上手さを証明するのは客観的評価です。
他者からの評価やフィードバックを聞き入れず、自分の世界の中だけで「上手いはずだ」と過信していると、いつまで経っても本当の意味での上達はありません。

とは言え、周りに都合よく歌のプロや専門家がいるわけではないかも知れないので、そのような場合に最も効果的なものがボーカル検定です。

1級・・・プロの中でも群を抜く実力
2級・・・プロ、講師レベル
3級・・・上級者
4級・・・中級者
5級・・・初級者

ご自身の実力がどれくらいなのか、客観的かつ明確に知ることが可能です。

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