スラップで有名なベーシストとそれぞれの歴史/日本音楽能力検定協会

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日本音楽能力検定協会です。
今回はスラップ奏法で有名なベーシストをご紹介させていただきます。
特に革新的・影響力がある人物の歴史も併せてご参照くださいませ。
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世界的に有名なスラップベーシスト

1.ラリー・グラハム(Larry Graham)

•スラップ奏法の発明者とされる人物
•元Sly and the Family Stoneのメンバー。

特徴:指を叩きつける「サムピング(thumping)」と、引っ掻く「プラッキング(plucking)」を組み合わせたスタイル。


生年:1946年、アメリカ・テキサス州生まれ

背景:幼少期から音楽一家で育ち、母親のジャズピアニストのバンドでベースを担当。

キャリア初期:1960年代後半、Sly and the Family Stoneに加入し、ロックとファンクを融合させたサウンドで人気に。

スラップ奏法の誕生:ドラムが不在だった母のバンドで、ベースがリズムを補うために指で弦を「叩く(thump)」+「引っかく(pluck)」奏法を開発。

代表作:「Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)」「Dance to the Music」

後年:自らのバンドGraham Central Stationを結成し、スラップベースのパイオニアとしての地位を確立。

影響:彼のスタイルは、プリンスやマーカス・ミラー、フリーなど、数多くのベーシストに影響を与えた。


2.マーカス・ミラー(Marcus Miller)

•洗練されたスラップテクニックとグルーヴ感
• ジャズ~フュージョン系ベーシストで、プロデューサーとしても有名。

特徴:高速かつ正確なサム&プル、ゴーストノート多用。

生年:1959年、アメリカ・ニューヨーク州生まれ

背景:父は教会音楽のオルガニスト。サックス、クラリネット、作曲も学ぶ多才な音楽家。

プロキャリア:20代でセッションミュージシャンとして頭角を現し、マイルス・デイヴィスとの共演で一躍有名に。

スタイル:洗練されたダブルサム、プラッキング、ゴーストノートを使い分けるタイトなグルーヴ。

代表作:「Run for Cover」「Power」「Tutu(Miles Davis)」(プロデュースも担当)

その他活動:作曲家・プロデューサーとしても大活躍(ルーサー・ヴァンドロス、デヴィッド・サンボーンなど)。

現在:ソロ活動に加え、教育活動やユネスコ親善大使も務める。


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3.ヴィクター・ウッテン(Victor Wooten)

•超絶技巧系のスラップ
•Bela Fleck & the Flecktonesのメンバー。

特徴:ダブルサム、タッピング、コード弾きなど高度なテクニックを融合。「音楽はテクニックではなく、感情を伝える手段である」と強調する哲学的プレイヤー。


生年:1964年、アメリカ・アイダホ州生まれ

家族:兄たちも全員音楽家。兄レジー・ウッテン(ギター)とともに幼少期から演奏。

キャリア:1990年代にBéla Fleck and the Flecktonesで世界的にブレイク。

スタイル:ダブルサム、タッピング、ハーモニクス、コードプレイを取り入れた完全に独立した楽器としてのベースプレイ。

代表作:「U Can’t Hold No Groove」「Me and My Bass Guitar」「The Lesson」

教育者として:著書『The Music Lesson』は音楽哲学書として評価が高い。音楽キャンプも開催。


4.ルイス・ジョンソン(Louis Johnson)

•「サンダー・サム」Thunder Thumbsの異名
•The Brothers Johnsonのメンバー、マイケル・ジャクソンの録音にも多数参加。

特徴:爆発的なサムピング、ディープなトーン。

生年・没年:1955年 ~ 2015年

背景:兄のジョージ・ジョンソンとともにThe Brothers Johnsonを結成。

キャリア:クインシー・ジョーンズに見出され、マイケル・ジャクソンの『Off the Wall』『Thriller』などで演奏。

スタイル:非常に強力なスラップ。あだ名は「サンダー・サム」Thunder Thumbs。

代表曲:「Stomp!」「Strawberry Letter 23」「Get the Funk Out Ma Face」「Billie Jean」

特徴:パワーとグルーヴを両立した唯一無二のスラッププレイ。

後年:晩年は健康を崩しつつも、後進の指導に熱心だった。

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5.フリー(Flea) – Red Hot Chili Peppers

•ロックベースにスラップを融合したスタイル
•オルタナティブロックをベースに、ファンクやパンクを融合。

特徴:攻撃的かつワイルドなスラップ。


本名:Michael Peter Balzary

生年:1962年、オーストラリア・メルボルン生まれ

背景:アメリカに移住後、トランペットを学び、ジャズに傾倒。

キャリア:1983年にRed Hot Chili Peppersを結成。ファンク×パンク×ロックを融合したスタイル。
俳優としても活動:映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』にも出演。

スタイル:アグレッシブなスラップ、高速ゴーストノート、指弾きとのハイブリッド。

代表曲:「Give It Away」「Higher Ground」「Can’t Stop」「Around the World」

現在:教育活動や慈善活動にも力を入れている。音楽学校「Silverlake Conservatory of Music」を設立。


6.ブーツィー・コリンズ(Bootsy Collins)

•ファンク界の奇才
•ジェームズ・ブラウン、P-Funk(Parliament-Funkadelic)などで活躍。

特徴:シンプルながらノリの良いファンキーなスラップ。


生年:1951年、アメリカ・オハイオ州生まれ
• キャリア初期:1970年、ジェームズ・ブラウンのバンドに加入(「Sex Machine」などで演奏)。
• その後:ジョージ・クリントンとともにParliament-Funkadelicの中心メンバーに。
• スタイル:派手なルックスとファンキーでユーモラスなベースライン。スラップも使用。
• 代表曲:「Stretchin’ Out」「Bootzilla」「I’d Rather Be With You」
• 特徴:ステージパフォーマンスがエネルギッシュ。P-Funkムーブメントの象徴的存在。
• 後年:多くのアーティストとコラボしながら、ファンクの伝道師として活動。


7.スチュワート・ゼンダー(Stuart Zender)

•ジャミロクワイ初期のベーシスト

生年:1974年、イギリス・ロンドン

活動期間:1992年~現在

代表バンド:Jamiroquai(1992~1998)

歴史・キャリア:
•ゼンダーは若くしてジャズとファンクに影響を受け、ベースを独学で習得。
•1992年にJamiroquaiのオーディションに合格し、デビューアルバム『Emergency on Planet Earth』から参加。
•ジャミロクワイはアシッドジャズとファンクを融合させたサウンドで瞬く間に世界的成功を収めた。
•1998年に音楽的方向性の違いや個人的理由で脱退。

特徴:
•スラップ、ミュート、フィルインを多用した「踊れるベースライン」。
•指弾きでもグルーヴィーでメロディアス。
•影響:マーカス・ミラー、ジャコ・パストリアス、ルイス・ジョンソン

代表曲:
•「Virtual Insanity」
•「Too Young to Die」
•「Cosmic Girl」

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日本のスラップベーシスト

1.IKUO

•超絶技巧派でJ-POPやアニソンにも多数参加
•BULL ZEICHEN 88、T.M.Revolutionのサポートなど。
•特徴:ハイテク系スラップ、2フィンガーとの組み合わせも巧み。

本名:伊藤郁夫

生年:1970年代後半(公表されていない)

活動バンド:BULL ZEICHEN 88、Rayflower、サポート(T.M.Revolution、GACKT、LUNA SEA、etc.)

歴史・キャリア:
•高校時代からベースに没頭し、スラップを中心にテクニカルな奏法を習得。
•Lapis LazuliやCube-Rayといったビジュアル系やロックバンドで活動。
•プロベーシストとしてT.M.Revolutionのライブサポートを通じて一気に知名度を上げる。
•BULL ZEICHEN 88などではゴリゴリのテクニカルロックを展開。

特徴:
•スラップ、ダブルサム、タッピング、高速ピッキングなどハイテク奏法の引き出しが多い。
•ベースソロやリードメロディも担当。

機材:ESPやATELIER Zのシグネチャーモデル

代表曲:
•「FIRE」T.M.Revolution(ライブ演奏)
•「DANDAN」BULL ZEICHEN 88
•ソロ作品『R.E.D. ZONE』など


2.鳴瀬喜博(なるせ よしひろ)

•カシオペアの元メンバー。

生年:1951年、東京都出身

代表バンド:カシオペア(1980~1989、再加入期あり)

歴史・キャリア:
•クラシック音楽からキャリアをスタートし、20代でベースへ転向。
•1980年にフュージョンバンドカシオペアへ加入。
•カシオペアは当時の「テクニカル・フュージョンブーム」を牽引した存在。
•1989年に脱退後もソロ活動、セッション活動を継続。

特徴:
•高速スラップ、トリッキーなリズム感が持ち味。
•5弦・6弦ベース、スキャロップ加工ベースなども使いこなす。
•「見せる」パフォーマンスにも長けており、ライブではエンタメ性が高い。

代表曲(カシオペア):
•「Eyes of the Mind」
•「Asayake(朝焼け)」
•「Domino Line」

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3.渡辺等(わたなべ ひとし)

生年:1959年、東京都出身

代表活動:スタジオミュージシャン、アレンジャーとして膨大な実績あり


歴史・キャリア:
•1970年代からプロ活動を開始。
•ヴァイオリン、ビオラ、ベースなどのマルチ弦楽奏者。
•スラップベースも扱うが、音楽全体を見渡すオーケストレーション能力に長けた人物。
• アニメや映画音楽(ジブリなど)の編曲、録音にも多く関わる。

特徴:
•柔軟なジャンル対応力(クラシック~ポップス~ロック)
•スラップも使うが、総合的な「アンサンブル力」が真骨頂。

関連作品:
•久石譲、宮崎駿作品のサウンドトラック参加
•『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』などに編曲や演奏で関与

4.亀田誠治(かめだ せいじ)

生年:1964年、ニューヨーク州生まれ(東京都育ち)
• 代表バンド:東京事変(椎名林檎)、プロデューサーとしても超一流

歴史・キャリア:
•早稲田大学在学中に音楽活動を開始。
•1990年代からJ-POPのプロデュースを中心に活動(スピッツ、aiko、GLAYなど)。
•2003年、椎名林檎とともに東京事変を結成し、ベーシストとして脚光を浴びる。

特徴:
•洗練されたアンサンブル重視のベースライン。
•スラップも使うが、あくまで必要最小限。
• 全体をデザインする「プロデューサー型ベーシスト」。

代表曲:
•「群青日和」(東京事変)
•「丸ノ内サディスティック」(椎名林檎)
•スピッツ「空も飛べるはず」「チェリー」など(プロデュース)

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5.TAKASHI(タカシ) – ex:JAM Project

本名・経歴詳細:非公開(セッションベーシストとして活動)

代表活動:JAM Projectのサポートベーシストとしてアニソン界で活躍


歴史・キャリア:
•2000年代以降、アニメ・ゲーム・特撮関連のライブやレコーディングに数多く参加。
•JAM Project(影山ヒロノブらのスーパーグループ)のライブでスラップを多用した派手なプレイを披露し話題に。

特徴:
•高速スラップとメタル的ピッキングを融合。
•アニソン特有の転調や変拍子にも柔軟に対応。
•ギター顔負けのソロパートもあり、ライブでの存在感が強い。

代表曲(ライブ演奏):
•「SKILL」
•「GONG」
•「レスキューファイアー」

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