【ピアノ検定5級・楽譜読み書き検定5級】五線譜の基本的な読み方と、と音記号とへ音記号の意味/日本音楽能力検定協会(過去問題・出題例)

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日本音楽能力検定協会です。
今回はピアノ検定5級、楽譜読み書き検定5級筆記試験に出題される「五線譜の読み方と線の名称」「と音記号とへ音記号の意味」について解説させていただきます。
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五線譜の全ての線には名前がある

まずこちらの画像をご覧ください。

五線譜の線にはすべて名称があります。
一番下の線が「第一線」、下から順に「第二線」「第三線」「第四線」と続き、一番上の線が「第五線」です。
そして、第一線と第二線の間のことを「第一間(だいいっかん)」、第二線と第三線の間を「第二間」、第三線と第四線の間を「第三間」、第四線と第五線の間を「第四間」と呼びます。

五線譜に収まらない音符の書き方

しかし、五線譜に収まらない高さや低さの音も存在します。
以下の画像をご覧ください



五線譜の上に一本付け足した線を「上第一線」、二本付け足すと「上第二線」と呼び、逆に五線譜の下に一本付け足した線を「下第一線」、二本目は「下第二線」と呼びます。

第五線と上第一線の間の部分を「上第一間」、第一線と下第一線の間の部分を「下第一間」と呼びます。

そして、五線譜の上や下に新しく線を付け足す行為自体を「加線」と呼びます。

これらの名称も筆記試験に出題されます。

動画解説はこちら

と音記号の意味と使い方

次に、と音記号とへ音記号の意味について解説させていただきます。
楽譜の左側にこのようなマークが付帯しているものをご覧になったことがあるかと思います。



これは「と音記号」と呼び、「と」の音、つまり「ソ」の音を表す記号です。



と音記号は第二線から書き始めるのですが、このと音記号を書き始めた第二線上の音を「と」、つまり「ソ」ということにしますよ、という意味の記号です。
つまり、楽譜上にと音記号があってはじめて、第二線上の音がソということになります。



そこから順に数えていくと、第一間がファ、第一線がミ、下第一間がレ、下第一線がドということになります。

初学者の方で「下第一線がド」と覚えている方も多いようですが、厳密には「と音記号がある楽譜の下第一線がド」となります。

へ音記号の意味と使い方



次に「へ音記号」のご説明をさせていただきます。
こちらもと音記号が「と」を表していたのと同様、へ音記号なので「へ」の音、つまり「ファ」を表す記号です。



へ音記号は第四線から書き始めるので、第四線の音が「へ」、つまり「ファ」ということになります。



そこから順に数えると、第四線がファ、第三間がミ、第三線がレ、第二間がド、ということなります。

と音譜表では下第一線がドでしたが、へ音譜表では同じ下第一線はミとなります。

動画解説はこちら

と音記号とへ音記号をなぜ使い分けるのか?

ピアノをはじめとするあらゆる楽器を始める時、と音記号やへ音記号の読み方に苦しむ人は少なくありません。
「全部共通で同じ楽譜だったらいいのに」と誰もが感じたことがあると思います。

ではなぜこのように記号を使い分けるのでしょうか?
答えは楽器が持つ音の高さにあります。



例えばピアノの楽譜の場合、右手と左手の楽譜がそれぞれ必要なので、多くの楽譜は二段になっています。これを「大譜表」と呼びます。
しかしこれは決して「右手の楽譜がと音譜表」「左手の楽譜がへ音譜表」というわけではありません。
両手とも高いキーで演奏する場面では二段ともと音譜表の場合もありますし、両手とも低いキーで演奏する場面では二段ともへ音譜表の場合もあります。

つまり、高い音を表記しやすい「と音譜表」、低い音を表記しやすい「へ音譜表」という意味で使い分けが必要となります。
全ての曲をと音記号のみで表記すると、低いキーを演奏する際に五線譜の下にたくさんの加線をしなければいけなくなり、どんどん読みにくい楽譜になってしまいます。
逆に五線譜におさまらない高い音ばかりを演奏する場面では、五線譜の上にたくさんの加線をする必要があり、これもまた読みにくい楽譜となってしまいます。

そのため、と音記号とへ音記号を使い分けることで、高い音も低い音も読みやすくなっています。

と音記号、へ音記号の形の由来

最後は雑学です。
この「と音記号」や「へ音記号」の形を見て、なんだか変な形だな?と感じたことはないでしょうか?

と音記号のこの形は実はアルファベットの「G」を崩したものです。
Gはつまりソ、日本語では「と」にあたるので、と音記号とは元々「G」の音の位置を表す記号という意味です。

同様に、へ音記号は「F」の位置を表すものです。Fはファ、日本語では「へ」。
へ音記号の右側の2つの点は、アルファベットの「F」の横棒ということですね。

形の由来は筆記試験には出題されませんが、五線譜の各線の名称、そしてと音譜表やへ音譜表における音階の読み方はどの科目にも出題されますので、確実に身に着けておきましょう。

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