2025/05/08
日本音楽能力検定協会です。
今回は「演奏力は高いが人気がない(集客力がない)人の特徴」を10選にまとめてご紹介させていただきます。
音楽活動とは集客活動です。集客力=バンド力、お客様がいない音楽は存在しないのと同じ、という点を徹底的に念頭に置いて、以下の記事をご参照ください。
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ライブハウスでのライブ活動や口コミに頼るだけではまず不可能なので、Instagram、X、TikTok、YouTubeなどを効果的に利用する必要があるのですが、やはりまだまだSNSの利用が苦手な方も多いようです。
とは言え、誰でもSNSを利用すればファンが増えたり有名になれるわけではありません。
プラットフォームによっても勝つための方法論は異なりますし、バンドのカラーや得意なことによっても使うべきプラットフォームが異なります。
SNSの詳しい活用方法に関しましては別の記事でご説明させていただきますが、この記事ではまず「SNSを効果的に利用しないと現代で成功することは出来ない」ということをご理解いただければと存じます。
確かにライブでお客様が最前列から最後尾までぎゅうぎゅうに埋まっていて、全員が盛り上がっている状態で、ステージ側が何を言っても何をやっても盛り上がる状態はライブの理想と言えます。
しかしそれは同時に「あなたの勝手な理想」であって、お客様が求めていることではないのです。
お目当てのバンドが出てくるまではお客様にとっては興味のないバンドが演奏しているわけですから、後ろの方でお酒を飲みながらなんとなく眺めていたり、スマホをいじっていたり、別のお客様とおしゃべりを楽しんでいる方も当然います。
それはお金を払ったお客様の自由であって、あなたに強制されて前に来させられたり、無理に盛り上がっているようにしてあげる理由がないのです。
そんなお客様をあなたは魅了してファンにしたいわけですから、自分の理想を無理に押し付けるのではなく、お客様の目線を理解し、その関係性から魅了できるMCやパフォーマンスを行いましょう。
例えばONE OK ROCKやMR.CHILDRENのような人気バンドに憧れ、自分もそうなりたいと思いバンドを始めるところまでは誰もが同じなのですが、
ONE OK ROCKやMR.CHILDRENのようなMC、ライブ告知、活動などを真似してしまうのは本質的にずれてしまいます
その理由は「彼らは既に人気があってファンが多い」「あなたにはまだファンがいない」という点です。
この目線が狂ってしまうと、バンド活動全てがずれてしまいます。
例えば学校の先生は教壇に立って授業を行いますが、その先生に憧れた一人の生徒がある日突然教壇に立って授業を初めても、他の生徒は違和感を感じてしまいます。
それと同じように、あなたのファンではないお客様の前で突然あなたが人気アーティストのように振る舞うと、どうしても違和感が発生してしまうのです。
この違いに気付ける人は決して多くなく、ほとんどの人が憧れの人気アーティストの真似をしてしまうため、バンド活動が最初から間違った方向に進みがちです。
しかしこれはチャンスでもあります。
周りのバンドが人気アーティストのように振る舞いお客様に違和感を与えている中、あなただけが謙虚な姿勢でお客様に向かえば、それは明らかな特徴となり、お客様に良い印象を与えることが出来ます。
これはライブハウスでのライブ活動、SNSやYouTubeなどの拡散活動においても同じことが言えます。
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まだ人気がない状態で人気アーティストのように振る舞うのも間違いですが、かと言ってあなたの周りにいる上手くいっていないバンドマン達と同じ活動をするのも間違いです。
他のバンドがやっているからと言って、
・MCで一生懸命次回のライブ告知を行う
・動員が少なく赤字だったのに打ち上げに行って騒ぐ
・バンド仲間同士でお互いのライブに応援に行き、動員になり合う
こんなことをやっている内はそれはバンド活動などではなく、ただの「バンド活動ごっこ」です。
あなたの周りにいるバンドは99%が上手くいっていない状態で、今後も成功することがない人達である可能性が高いのです。
ということはその人達の真似をしてしまうと、あなたのバンドも失敗への道を辿る可能性が高くなってしまいます。
そもそもサラリーマンとして普通にお勤めをする一般的な生活が嫌でバンドでの成功を目指したはずなのに、バンドマン界隈の中でみんな仲良しの同じような活動をしていては意味がありません。
バンドマン界隈の中でも明らかに人と異なる活動をしてこそ、周りから抜きん出ることが出来ます。
例えばコップに水を入れていく時、新しい水がコップにどんどん注がれていったとしても、コップの底に穴が空いていて水が漏れているようでは、いくら新しい水を注ぎ続けてもコップに水は溜まっていきません。
固定ファンにずっと楽しんでもらえるような工夫、前回ライブに来てくれたファンの方が今回もまた別の楽しみ方が出来るような仕掛けを、日々更新していく必要があります。
バンド活動とは根本的には、「自分達に興味がない人をファンにしていく活動」です。
ある程度ファンが増えてくるとライブが盛り上がるようになり非常に楽しいのですが、最前列で盛り上がってくれているファンにしか目線がいかず、後ろの方で興味無さそうにしている人はほったらかしのバンドも非常に多く見受けられます。
しかし、あなたがそのライブで魅了すべきなのは、まさにその後ろの方で興味なさそうにしている人たちです。
今の時点であなたに興味がない人をファンにしていくこと=バンド活動です。
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ターゲットとは客層のことで、まずはこの客層を決めなければ話が始まりません。
あなたのバンドがファンにしたいのは
・20代なのか40代なのか
・男性なのか女性なのか
・その人はどんな属性の人なのか
この辺りを明確にすることで、活動内容と結果ががらっと変わります。
まず理解しなければいけないのは誰にとっても良い曲は存在しないという点です。
ここを多くの方が勘違いしてしまい「ミスチルやワンオクは全世代に受け入れられている」と思ってしまうのですが、実はそんなことはありません。
例えば赤ちゃんにとっては童謡やアニメソングの方が楽しいですし、ご年配の方にとってはフォークソングや演歌の方が心に沁みます。
ミスチルの歌詞に感動している赤ちゃんはいませんし、ワンオクでノリノリになっているおじいちゃんおばあちゃんもいないわけです。
幅広い世代に受け入れられているとは言っても所詮は10~40代がメインで、全世代に受け入れられる音楽など存在しないのです。
さらに、20代に絶大な人気を誇るバンドとはいっても、同じ20代でもそのバンドに興味がない人や嫌いな人も多数存在します。
例えばアイドルの推し活をするような男性も近年では多く見られますが、恋愛が得意でモテる男性などはアイドルには基本的にはハマりません。
また、安室奈美恵さん→浜崎あゆみさん→倖田來未さん→西野カナさんのような「ギャルのカリスマ」のようなシンガーは、少し派手めの10代女性には圧倒的な人気を誇りますが、いわゆる学級委員タイプの真面目で大人しめの女性にはそれほど刺さらず、どちらかというといきものがかりや手嶌葵さんなど、清楚な音楽を好む傾向にあります。
これが同世代でも好みははっきりと分かれている証拠で、全世代どころか、20代全員に刺さる音楽すら存在しないのです。
あなたのバンドの曲は誰の心に刺さるのか、ペルソナ(人物像)を明確に決め、その人達がいる場所、見るサイト、検索するワードを理解し、その場所で正しい活動をしていくことでファンが増えていきます。
「八百屋」「スーパー」・・・他には何か浮かびますでしょうか?
恐らく2つか3つくらいしか思い浮かばないと思います。
次に、「海で商売をしろ」と言われたらあなたは何を売りますか?
「浮き輪」「空気入れ」「サングラス」「日焼け止め」「やきそば」「ラーメン」「ビール」「パラソル」「タオル」「ブルーシート」「駐車場」「コインロッカー」・・・などなど、アイディアは無限に思い浮かびます。
このように、先に商品を決めてしまうとビジネス的な視点では非常に売りにくく、先に場所(ターゲット)を決めると非常に売りやすいのです。
例えば「若い女性のファンが欲しいから女子高の前で路上ライブをしよう!」という視点(場所やターゲット優先)から考え始めると
・最近の高校生女子はどんな音楽が好みか?
・どんな衣装でパフォーマンスすればウケやすいか?
・何時くらいに活動すれば下校中の生徒さんの目に留まりやすいか?
などと、ターゲットに合った活動方法がいくらでも見えてきます。
しかし逆に、まず自分たちのオリジナル曲を作ってそれを売ろうとしてしまうと、
・誰がこの曲を欲しがるのか?
・その人達はどこにいるのか?
・どのような活動をすればよいのか?
がさっぱり見えてきません。
前項「ターゲットが決まっていない」にも共通しますが、まずは誰をどのように喜ばせたいのか?誰のどんな悩みを解決するのか?という点を明確にすることで、活動の方向性が定まります。
インターネットやSNSがなかった時代のバンドマン達は、出来る限り多くライブハウスに出演し、対バン相手の連れてきたお客様を自分たちのファンにするためにパフォーマンスをしていました。
基本的にはその方法しかなかったので仕方ないのですが、これは非常に非効率的な活動方法と言えます。
なぜならライブハウスにいるお客様は多くても数十人。何百人何千人の前で常にパフォーマンスが出来るわけではありませんし、そもそもその場所にいる数十人は基本的にはあなたのファンではないどころか、別のバンドのファンだったりもするわけです。
しかし近年ではインターネットやSNSの普及により、「事前にファンを作る活動」が出来る状態になりました。
つまり、
昔・・・ファンを増やすためにライブを行う
今・・・ファンが増えたらライブを行う
という風に時代が変化してきています。
別の言い方をさせていただくと、
昔・・・ファンがいないからライブを行う
今・・・ファンがいるからライブを行う
とも言えます。
現代ではライブハウスという場所はファンを作るための場所ではなく、SNSなどで作ったファンに会う場所になっています。
数十年前のバンドブームの時代(今の50~60代)には、「いいバンドを見つけるためにライブハウスに行こう」というお客様が存在しましたが、現代ではそんな人はいません。
現代では「目当てのバンドが出るからライブハウスに行く」という理由以外にはほぼなく、まだファンがいないバンドがファンを作るために活動する場所として適しているとは言えません。
「いい曲(いいライブ)をやっていれば売れるはず」というのは本質の全く見えていない最大の勘違いと言えます。
それはまるで「美味しいラーメンを出していれば店が流行るはず」と言っているのと同じで、ビジネスの本質を全く理解していない人にありがちな考え方です。
例えば、誰もが認める世界一おいしいラーメンがあったとしても、
車で5時間かかる山奥にしか店がないのであれば誰も食べに行くことが出来ませんし、また、その存在を知らせる活動をしていないのであればその存在は誰も知りようがなく、おいしいかどうかを判断される前の段階です。
「売れている状態」というのはいわば、「多くの人がその曲を評価できる状態」です。
売れている曲の中にも好きな曲嫌いな曲があるように、誰もが良い曲だと思ったから売れたのではなく、多くの人が好き嫌いの判断を出来る状態=売れている曲ということになります。
そもそも、もしその仮説(いい曲なら売れる)が正しいとすると、今あなたが売れていないのであれば「いい曲ではない」のです。
もしくは、あなたにとってはいい曲かも知れないが、多くの人にとってはいい曲ではないのです。
売れる曲とはつまり、多くの人にとっていい曲のことです。
いい曲をやっていれば売れるという根本的に間違った幻想はすぐに捨て、
どうすれば多くの人に知ってもらえるのか?のみに焦点を当てた活動に切り替えましょう。
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今回は「演奏力は高いが人気がない(集客力がない)人の特徴」を10選にまとめてご紹介させていただきます。
音楽活動とは集客活動です。集客力=バンド力、お客様がいない音楽は存在しないのと同じ、という点を徹底的に念頭に置いて、以下の記事をご参照ください。
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1. SNSなどでの自己発信が苦手・していない
演奏の実力があってもSNSやYouTubeなどで自分を発信していないバンドは、現代では人に見つけてもらうことが出来ないため、動員数が増えません。ライブハウスでのライブ活動や口コミに頼るだけではまず不可能なので、Instagram、X、TikTok、YouTubeなどを効果的に利用する必要があるのですが、やはりまだまだSNSの利用が苦手な方も多いようです。
とは言え、誰でもSNSを利用すればファンが増えたり有名になれるわけではありません。
プラットフォームによっても勝つための方法論は異なりますし、バンドのカラーや得意なことによっても使うべきプラットフォームが異なります。
SNSの詳しい活用方法に関しましては別の記事でご説明させていただきますが、この記事ではまず「SNSを効果的に利用しないと現代で成功することは出来ない」ということをご理解いただければと存じます。
2.お客様の目線を理解できず、自分の理想を押し付ける
例えばコール&レスポンスの強要、盛り上がりの強要、客席の後ろで座って見ているお客様に「立って前に来てください」などと強要することは、お客様の目線を理解しておらず、好きになってもらうどころか嫌われてしまいます。確かにライブでお客様が最前列から最後尾までぎゅうぎゅうに埋まっていて、全員が盛り上がっている状態で、ステージ側が何を言っても何をやっても盛り上がる状態はライブの理想と言えます。
しかしそれは同時に「あなたの勝手な理想」であって、お客様が求めていることではないのです。
お目当てのバンドが出てくるまではお客様にとっては興味のないバンドが演奏しているわけですから、後ろの方でお酒を飲みながらなんとなく眺めていたり、スマホをいじっていたり、別のお客様とおしゃべりを楽しんでいる方も当然います。
それはお金を払ったお客様の自由であって、あなたに強制されて前に来させられたり、無理に盛り上がっているようにしてあげる理由がないのです。
そんなお客様をあなたは魅了してファンにしたいわけですから、自分の理想を無理に押し付けるのではなく、お客様の目線を理解し、その関係性から魅了できるMCやパフォーマンスを行いましょう。
3.人気者の目線になってしまっている
多くのバンドマンの方が真っ先にやってしまう失敗として、「憧れのアーティストの真似をしてしまう」という点です。例えばONE OK ROCKやMR.CHILDRENのような人気バンドに憧れ、自分もそうなりたいと思いバンドを始めるところまでは誰もが同じなのですが、
ONE OK ROCKやMR.CHILDRENのようなMC、ライブ告知、活動などを真似してしまうのは本質的にずれてしまいます
その理由は「彼らは既に人気があってファンが多い」「あなたにはまだファンがいない」という点です。
この目線が狂ってしまうと、バンド活動全てがずれてしまいます。
例えば学校の先生は教壇に立って授業を行いますが、その先生に憧れた一人の生徒がある日突然教壇に立って授業を初めても、他の生徒は違和感を感じてしまいます。
それと同じように、あなたのファンではないお客様の前で突然あなたが人気アーティストのように振る舞うと、どうしても違和感が発生してしまうのです。
この違いに気付ける人は決して多くなく、ほとんどの人が憧れの人気アーティストの真似をしてしまうため、バンド活動が最初から間違った方向に進みがちです。
しかしこれはチャンスでもあります。
周りのバンドが人気アーティストのように振る舞いお客様に違和感を与えている中、あなただけが謙虚な姿勢でお客様に向かえば、それは明らかな特徴となり、お客様に良い印象を与えることが出来ます。
これはライブハウスでのライブ活動、SNSやYouTubeなどの拡散活動においても同じことが言えます。
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4.上手くいっていない人の真似をしてしまっている
先程の項と全く逆の目線となりますが、多くのバンドマンは無意識のうちに「上手くいっていない人の真似」をしてしまっています。まだ人気がない状態で人気アーティストのように振る舞うのも間違いですが、かと言ってあなたの周りにいる上手くいっていないバンドマン達と同じ活動をするのも間違いです。
他のバンドがやっているからと言って、
・MCで一生懸命次回のライブ告知を行う
・動員が少なく赤字だったのに打ち上げに行って騒ぐ
・バンド仲間同士でお互いのライブに応援に行き、動員になり合う
こんなことをやっている内はそれはバンド活動などではなく、ただの「バンド活動ごっこ」です。
あなたの周りにいるバンドは99%が上手くいっていない状態で、今後も成功することがない人達である可能性が高いのです。
ということはその人達の真似をしてしまうと、あなたのバンドも失敗への道を辿る可能性が高くなってしまいます。
そもそもサラリーマンとして普通にお勤めをする一般的な生活が嫌でバンドでの成功を目指したはずなのに、バンドマン界隈の中でみんな仲良しの同じような活動をしていては意味がありません。
バンドマン界隈の中でも明らかに人と異なる活動をしてこそ、周りから抜きん出ることが出来ます。
5.固定ファンとの関係構築ができていない
バンド活動においてもビジネスにおいても、新規ファンを作ることももちろん大事ですが、今いる固定ファンを離さずリピーターにしていくことが非常に重要です。例えばコップに水を入れていく時、新しい水がコップにどんどん注がれていったとしても、コップの底に穴が空いていて水が漏れているようでは、いくら新しい水を注ぎ続けてもコップに水は溜まっていきません。
固定ファンにずっと楽しんでもらえるような工夫、前回ライブに来てくれたファンの方が今回もまた別の楽しみ方が出来るような仕掛けを、日々更新していく必要があります。
6.固定ファンにしか視点が向いていない
先ほどの項と逆の視点でお伝え致しますが、既に自分達のファンになってくれているお客様にしか目線が向いていないバンドも多く見受けられます。バンド活動とは根本的には、「自分達に興味がない人をファンにしていく活動」です。
ある程度ファンが増えてくるとライブが盛り上がるようになり非常に楽しいのですが、最前列で盛り上がってくれているファンにしか目線がいかず、後ろの方で興味無さそうにしている人はほったらかしのバンドも非常に多く見受けられます。
しかし、あなたがそのライブで魅了すべきなのは、まさにその後ろの方で興味なさそうにしている人たちです。
今の時点であなたに興味がない人をファンにしていくこと=バンド活動です。
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7.ターゲットが決まっていない
こちらもビジネス的な視点となりますが、バンド活動をしっかりとビジネスとして理解している人は結果に結びつきます。ターゲットとは客層のことで、まずはこの客層を決めなければ話が始まりません。
あなたのバンドがファンにしたいのは
・20代なのか40代なのか
・男性なのか女性なのか
・その人はどんな属性の人なのか
この辺りを明確にすることで、活動内容と結果ががらっと変わります。
まず理解しなければいけないのは誰にとっても良い曲は存在しないという点です。
ここを多くの方が勘違いしてしまい「ミスチルやワンオクは全世代に受け入れられている」と思ってしまうのですが、実はそんなことはありません。
例えば赤ちゃんにとっては童謡やアニメソングの方が楽しいですし、ご年配の方にとってはフォークソングや演歌の方が心に沁みます。
ミスチルの歌詞に感動している赤ちゃんはいませんし、ワンオクでノリノリになっているおじいちゃんおばあちゃんもいないわけです。
幅広い世代に受け入れられているとは言っても所詮は10~40代がメインで、全世代に受け入れられる音楽など存在しないのです。
さらに、20代に絶大な人気を誇るバンドとはいっても、同じ20代でもそのバンドに興味がない人や嫌いな人も多数存在します。
例えばアイドルの推し活をするような男性も近年では多く見られますが、恋愛が得意でモテる男性などはアイドルには基本的にはハマりません。
また、安室奈美恵さん→浜崎あゆみさん→倖田來未さん→西野カナさんのような「ギャルのカリスマ」のようなシンガーは、少し派手めの10代女性には圧倒的な人気を誇りますが、いわゆる学級委員タイプの真面目で大人しめの女性にはそれほど刺さらず、どちらかというといきものがかりや手嶌葵さんなど、清楚な音楽を好む傾向にあります。
これが同世代でも好みははっきりと分かれている証拠で、全世代どころか、20代全員に刺さる音楽すら存在しないのです。
あなたのバンドの曲は誰の心に刺さるのか、ペルソナ(人物像)を明確に決め、その人達がいる場所、見るサイト、検索するワードを理解し、その場所で正しい活動をしていくことでファンが増えていきます。
8.先に商品(オリジナル曲)を作ってしまう
例えば「スイカを売れ」と言われたら、あなたはどのような場所で商売を始めますか?「八百屋」「スーパー」・・・他には何か浮かびますでしょうか?
恐らく2つか3つくらいしか思い浮かばないと思います。
次に、「海で商売をしろ」と言われたらあなたは何を売りますか?
「浮き輪」「空気入れ」「サングラス」「日焼け止め」「やきそば」「ラーメン」「ビール」「パラソル」「タオル」「ブルーシート」「駐車場」「コインロッカー」・・・などなど、アイディアは無限に思い浮かびます。
このように、先に商品を決めてしまうとビジネス的な視点では非常に売りにくく、先に場所(ターゲット)を決めると非常に売りやすいのです。
例えば「若い女性のファンが欲しいから女子高の前で路上ライブをしよう!」という視点(場所やターゲット優先)から考え始めると
・最近の高校生女子はどんな音楽が好みか?
・どんな衣装でパフォーマンスすればウケやすいか?
・何時くらいに活動すれば下校中の生徒さんの目に留まりやすいか?
などと、ターゲットに合った活動方法がいくらでも見えてきます。
しかし逆に、まず自分たちのオリジナル曲を作ってそれを売ろうとしてしまうと、
・誰がこの曲を欲しがるのか?
・その人達はどこにいるのか?
・どのような活動をすればよいのか?
がさっぱり見えてきません。
前項「ターゲットが決まっていない」にも共通しますが、まずは誰をどのように喜ばせたいのか?誰のどんな悩みを解決するのか?という点を明確にすることで、活動の方向性が定まります。
9.ファンを増やすためにライブハウスで活動をしている
SNS全盛期のこの時代にライブハウスのみでファンを増やそうとしている人はいないかと存じますが、バンドマンにとってのライブハウスの在り方も近年大きく変わりつつあります。インターネットやSNSがなかった時代のバンドマン達は、出来る限り多くライブハウスに出演し、対バン相手の連れてきたお客様を自分たちのファンにするためにパフォーマンスをしていました。
基本的にはその方法しかなかったので仕方ないのですが、これは非常に非効率的な活動方法と言えます。
なぜならライブハウスにいるお客様は多くても数十人。何百人何千人の前で常にパフォーマンスが出来るわけではありませんし、そもそもその場所にいる数十人は基本的にはあなたのファンではないどころか、別のバンドのファンだったりもするわけです。
しかし近年ではインターネットやSNSの普及により、「事前にファンを作る活動」が出来る状態になりました。
つまり、
昔・・・ファンを増やすためにライブを行う
今・・・ファンが増えたらライブを行う
という風に時代が変化してきています。
別の言い方をさせていただくと、
昔・・・ファンがいないからライブを行う
今・・・ファンがいるからライブを行う
とも言えます。
現代ではライブハウスという場所はファンを作るための場所ではなく、SNSなどで作ったファンに会う場所になっています。
数十年前のバンドブームの時代(今の50~60代)には、「いいバンドを見つけるためにライブハウスに行こう」というお客様が存在しましたが、現代ではそんな人はいません。
現代では「目当てのバンドが出るからライブハウスに行く」という理由以外にはほぼなく、まだファンがいないバンドがファンを作るために活動する場所として適しているとは言えません。
10. いい曲をやっていればファンが増えると勘違いしている
最後に、多くのバンドマンが最も誤解している考え方はこちらです。「いい曲(いいライブ)をやっていれば売れるはず」というのは本質の全く見えていない最大の勘違いと言えます。
それはまるで「美味しいラーメンを出していれば店が流行るはず」と言っているのと同じで、ビジネスの本質を全く理解していない人にありがちな考え方です。
例えば、誰もが認める世界一おいしいラーメンがあったとしても、
車で5時間かかる山奥にしか店がないのであれば誰も食べに行くことが出来ませんし、また、その存在を知らせる活動をしていないのであればその存在は誰も知りようがなく、おいしいかどうかを判断される前の段階です。
「売れている状態」というのはいわば、「多くの人がその曲を評価できる状態」です。
売れている曲の中にも好きな曲嫌いな曲があるように、誰もが良い曲だと思ったから売れたのではなく、多くの人が好き嫌いの判断を出来る状態=売れている曲ということになります。
そもそも、もしその仮説(いい曲なら売れる)が正しいとすると、今あなたが売れていないのであれば「いい曲ではない」のです。
もしくは、あなたにとってはいい曲かも知れないが、多くの人にとってはいい曲ではないのです。
売れる曲とはつまり、多くの人にとっていい曲のことです。
いい曲をやっていれば売れるという根本的に間違った幻想はすぐに捨て、
どうすれば多くの人に知ってもらえるのか?のみに焦点を当てた活動に切り替えましょう。
音楽検定受検はこちらから