2025/06/11
日本音楽能力検定協会です。
今回はギター初心者の方がやらない方がよい練習方法について、10選にまとめて解説させていただきます。
練習はやればやるほど良いのですが、やり方や段階によっては上達の妨げとなってしまいます。
下記にご紹介する10選の中で、現在やってしまっているものがあった場合には、正しいやり方を学び直すことをお勧め致します。
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早い段階でクリアすると、その後の伸びに繋がるため、いきなりFコードに挑戦してしまう人も多いようです。
Fコードの難しいところは何と言ってもセーハ部分(人差し指のみで全ての弦を押さえる)ですが、セーハしたまま他の指で別のフレットを押さえるという状態が、最初は非常に困難に感じます。
押さえているつもりでも音が出ていない弦があったり、むりやり全ての音が出る状態にするとフォームがおかしくなってしまったりします。
問題点:
まだギターを弾く力が備わっていないため、このような症状になる
改善案:
まずは無理なく弾けるフレーズや簡単なコードから練習し、指の力を徐々につけていく。
筋トレなどでもいきなり重いものを持ち上げようとすると怪我につながるため、無理のない重さから徐々に上げていく。
すぐにその曲を弾きたい気持ちは分かりますが、今すぐ弾こうとすると変な癖がついてしまい、結果的に憧れの曲を弾けるようになるのが遅れてしまいます。
問題点:
速いフレーズ(速弾き)は、指の正確な独立運動やリズム感、ピッキングの脱力や音価の把握が必要です。初心者が無理に挑んで出来るものではなく、ただ弾けているつもりになってしまったり、悪い癖がついてしまい今後の上達の妨げとなります。
改善案:
今すぐできると思わず、基礎的なクロマチック練習やメトロノーム練習をコツコツと積み上げる。
速弾きとは無理に速く弾こうとするのではなく、「余裕を持って弾ける状態が速くなるもの」であることを理解する。
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問題点:
日本人は勤勉なので長時間練習=良いことと考えてしまいがちです。
確かに長い時間練習できることは素晴らしいのですが、疲れて動きづらくなってしまった指では練習効率が落ちるだけでなく、怪我などにも繋がってしまいます。
また、集中力が落ちた状態ではミスも増え、ミスが増えるとそのミスの動きを繰り返し体に染み込ませている状態となります。
改善案:
筋トレなどと同じで指の力などは休憩中に身に着きます。
練習時間に動かした指や、弦を押さえるために使った筋肉や神経が、休憩時間に身に着くのです。
集中力の維持や怪我の防止のためにも、適度に休息を取りつつ練習を行いましょう。
しかし、初心者の多くはチューニングをすべき頻度までは理解していない場合が多いため、3~5時間の練習の間、一度もチューニングを直さないという場面もしばしば見受けられます。
問題点:
チューニングがズレた状態で練習すると、コードやメロディが正しく聞こえず、耳がズレた音に慣れてしまい、正しい音感が育ちません。
そもそもチューニングとは練習前に一度すれば良いという勘違いをしている方が多いようです。
改善案:
自分の耳を信じないことが重要。
練習前にチューニングしたばかりだからまだ合っているはずだと思わず、1時間練習したら必ずチューニングを確認する癖をつけておくと、どれくらいの時間でどれくらいズレるのか、またはチョーキングやアーミングなどが多いフレーズを練習するとズレやすいということにも気付けます。
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しかし、実践の伴わない理論を頭に詰め込むことはほぼ不可能であると同時に、頭でっかちになってしまい、理論には詳しいがまだ何も弾けないのでは意味がありません。
問題点:
作曲のためにコード理論を学ぶ、アドリブ演奏のためにスケールを学ぶ、これらは非常に重要なことではあるものの、料理で言うとまだ包丁を持ったこともない人がレシピ本だけを丸暗記しても意味がありません。
レシピ本を読んだだけでは料理が出来ないのと同じで、理論とは実践を伴わなければ何の意味もない言葉の羅列となってしまいます。
改善案:
とは言え理論の勉強をすることは非常に重要で、当協会音楽検定の筆記試験を受検する上でも勉強が必要です。
一つ学んだらすぐに実践し、意味が分かったら次の理論を学ぶように心がけましょう。
問題点:
特に間奏に難しいギターソロなどがある場合、イントロ、Aメロ、サビなどは難なくクリアできたが、ギターソロでつまづいてしまいます。
しかし「まずはこの曲を完璧にすると決めたから!」という理由で、今の実力では到底弾けないようなレベルの曲に固執してしまい、上達の妨げとなります。
改善案:
ギターだけでなく楽器の練習というものは、ある日突然できるものです。
高速フレーズなどをゆっくり練習して、じわじわと100%の速度に近づいていくのではなく、ある日突然コツを掴んで一気に100%の速度で弾けるようになります。
確かに同じフレーズを繰り返し練習することは重要なのですが、今の実力とかけ離れたものをいくら繰り返し練習をしても、すぐには出来るようになりません。
完成の目処が立たないと感じたら一度そのフレーズから離れ、別のフレーズや基礎練習を行いましょう。
そしてまた数か月後などに憧れのフレーズに戻ってくると、前回挑戦した時よりも力のついた指で弾けるため、違った感触で取り組むことが出来ます。
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しかし、弾きにくいからと言って自分の弾きやすいフォームで練習していると間違ったフォームが癖づいてしまい、今後の上達の大きな妨げとなります。
問題点:
レッスン教室の先生や、YouTube上のギター講師の方が押しえるフォームを徹底しない。
もしくは教わった通りにやっているつもりでも、鏡を見て客観的に確認しないため、実際には全く違うフォームになってしまっている。
改善案:
・正しいフォームとは最初は窮屈であることを理解する
・必ず鏡を見て確認する
問題点:
理論を知らない状態でコード耳コピをしようとすると、数百のコードの中からいちいち1つを選び取らなければいけないため、ほぼ不可能と言ってよい。
改善案:
・まずはコード理論を学ぶことも重要だが、何よりもコード譜を見てのコピー練習が重要です。よく見かけるコード進行パターンをたくさん蓄積していくと、次に来る可能性のあるコード、また、次に来る可能性のないコードを事前に判別できるため、コード耳コピが格段に速く、そして正確になります。
・どうしても今すぐにコード耳コピをしたい場合は、まずはルート音から聞き取っていくと良い
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確かにギターを弾くには指の力がある程度必要ではありますが、これは力みによって生まれる腕力のことではなく、脱力によって生まれるコツのことを指します。
例えて言うなら重い冷蔵庫などを無理やり持ち上げる腕力のことではなく、細い女性でも持ち上げられるための力の使い方や効率的な持ち上げ方を学ぶことが、本来の意味でのギターの練習となります。
問題点:
特に日本人は勤勉であるため、何時間も続けて練習して疲れた!という状態を「今日はたくさん上達した!」と誤解しがちです。
練習後に腕がだるい、あるいは疲れている、または痛くなっている状態であればそれは間違った練習なので、すぐにやめることをお勧め致します。
改善案:
ギターの練習とは腕力を鍛えるのではなくコツを掴むもの。
痛くても辛くても頑張って弾くのではなく、何時間弾いても全く疲れない状態を見つけることが正しい努力の方向です。
しかしながら、目的を理解せず闇雲にメトロノームを使用すると、かえって上達の妨げになってしまう場合があるのでお気を付けください。
問題点:
例えばまだ指が慣れていないフレーズを無理にメトロノームに合わせようとすると、クリックに追い付くために無駄に力んでしまい、上達の妨げになってしまう。
改善案:
完全に指が慣れた状態になってから、リズムを正しく理解したり、リズムを整えるためのメトロノーム練習です。
まずは自分のペースでしっかりとフレーズに慣れてから、そのフレーズを弾くこと自体には余裕が生まれた状態で、メトロノーム練習を取り入れましょう。
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今回はギター初心者の方がやらない方がよい練習方法について、10選にまとめて解説させていただきます。
練習はやればやるほど良いのですが、やり方や段階によっては上達の妨げとなってしまいます。
下記にご紹介する10選の中で、現在やってしまっているものがあった場合には、正しいやり方を学び直すことをお勧め致します。
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1.いきなりFコードの練習
ギター初心者にとって最初の壁であるFコード。早い段階でクリアすると、その後の伸びに繋がるため、いきなりFコードに挑戦してしまう人も多いようです。
Fコードの難しいところは何と言ってもセーハ部分(人差し指のみで全ての弦を押さえる)ですが、セーハしたまま他の指で別のフレットを押さえるという状態が、最初は非常に困難に感じます。
押さえているつもりでも音が出ていない弦があったり、むりやり全ての音が出る状態にするとフォームがおかしくなってしまったりします。
問題点:
まだギターを弾く力が備わっていないため、このような症状になる
改善案:
まずは無理なく弾けるフレーズや簡単なコードから練習し、指の力を徐々につけていく。
筋トレなどでもいきなり重いものを持ち上げようとすると怪我につながるため、無理のない重さから徐々に上げていく。
2.速弾きフレーズのコピー
ギターを始める時は誰もが必ず「憧れの曲」や「弾きたいギターソロ」などがあるものです。すぐにその曲を弾きたい気持ちは分かりますが、今すぐ弾こうとすると変な癖がついてしまい、結果的に憧れの曲を弾けるようになるのが遅れてしまいます。
問題点:
速いフレーズ(速弾き)は、指の正確な独立運動やリズム感、ピッキングの脱力や音価の把握が必要です。初心者が無理に挑んで出来るものではなく、ただ弾けているつもりになってしまったり、悪い癖がついてしまい今後の上達の妨げとなります。
改善案:
今すぐできると思わず、基礎的なクロマチック練習やメトロノーム練習をコツコツと積み上げる。
速弾きとは無理に速く弾こうとするのではなく、「余裕を持って弾ける状態が速くなるもの」であることを理解する。
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3.長時間続けて練習
練習意欲が高いことは非常に良いことですが、まだギターを弾く力が備わっていない初心者の方が長時間練習を続けると、腱鞘炎や指の疲労、また悪癖がついてしまう危険性があります。問題点:
日本人は勤勉なので長時間練習=良いことと考えてしまいがちです。
確かに長い時間練習できることは素晴らしいのですが、疲れて動きづらくなってしまった指では練習効率が落ちるだけでなく、怪我などにも繋がってしまいます。
また、集中力が落ちた状態ではミスも増え、ミスが増えるとそのミスの動きを繰り返し体に染み込ませている状態となります。
改善案:
筋トレなどと同じで指の力などは休憩中に身に着きます。
練習時間に動かした指や、弦を押さえるために使った筋肉や神経が、休憩時間に身に着くのです。
集中力の維持や怪我の防止のためにも、適度に休息を取りつつ練習を行いましょう。
4.練習に熱中し、チューニングを忘れる
チューニングの重要性は申し上げるまでもありませんが、練習前には必ず行い、正しいチューニングで練習をするべきです。しかし、初心者の多くはチューニングをすべき頻度までは理解していない場合が多いため、3~5時間の練習の間、一度もチューニングを直さないという場面もしばしば見受けられます。
問題点:
チューニングがズレた状態で練習すると、コードやメロディが正しく聞こえず、耳がズレた音に慣れてしまい、正しい音感が育ちません。
そもそもチューニングとは練習前に一度すれば良いという勘違いをしている方が多いようです。
改善案:
自分の耳を信じないことが重要。
練習前にチューニングしたばかりだからまだ合っているはずだと思わず、1時間練習したら必ずチューニングを確認する癖をつけておくと、どれくらいの時間でどれくらいズレるのか、またはチョーキングやアーミングなどが多いフレーズを練習するとズレやすいということにも気付けます。
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5.難解な音楽理論を先に詰め込む
初心者のうちから音楽理論を学ぼうとすることはとても良いことです。しかし、実践の伴わない理論を頭に詰め込むことはほぼ不可能であると同時に、頭でっかちになってしまい、理論には詳しいがまだ何も弾けないのでは意味がありません。
問題点:
作曲のためにコード理論を学ぶ、アドリブ演奏のためにスケールを学ぶ、これらは非常に重要なことではあるものの、料理で言うとまだ包丁を持ったこともない人がレシピ本だけを丸暗記しても意味がありません。
レシピ本を読んだだけでは料理が出来ないのと同じで、理論とは実践を伴わなければ何の意味もない言葉の羅列となってしまいます。
改善案:
とは言え理論の勉強をすることは非常に重要で、当協会音楽検定の筆記試験を受検する上でも勉強が必要です。
一つ学んだらすぐに実践し、意味が分かったら次の理論を学ぶように心がけましょう。
6.今の実力で1曲を完璧にコピーしようとする
レッスン教室などで「まずは1曲、完璧にコピーしてみることが大事!」などと教わると、真面目な生徒はそれを鵜呑みにし、今の実力とかけ離れた曲を完璧にしようとしてしまいます。問題点:
特に間奏に難しいギターソロなどがある場合、イントロ、Aメロ、サビなどは難なくクリアできたが、ギターソロでつまづいてしまいます。
しかし「まずはこの曲を完璧にすると決めたから!」という理由で、今の実力では到底弾けないようなレベルの曲に固執してしまい、上達の妨げとなります。
改善案:
ギターだけでなく楽器の練習というものは、ある日突然できるものです。
高速フレーズなどをゆっくり練習して、じわじわと100%の速度に近づいていくのではなく、ある日突然コツを掴んで一気に100%の速度で弾けるようになります。
確かに同じフレーズを繰り返し練習することは重要なのですが、今の実力とかけ離れたものをいくら繰り返し練習をしても、すぐには出来るようになりません。
完成の目処が立たないと感じたら一度そのフレーズから離れ、別のフレーズや基礎練習を行いましょう。
そしてまた数か月後などに憧れのフレーズに戻ってくると、前回挑戦した時よりも力のついた指で弾けるため、違った感触で取り組むことが出来ます。
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7.自分が弾きやすいフォームで弾く
スポーツや格闘技でも同じことが起こりがちですが、正しいフォームとは最初は窮屈に感じるものです。しかし、弾きにくいからと言って自分の弾きやすいフォームで練習していると間違ったフォームが癖づいてしまい、今後の上達の大きな妨げとなります。
問題点:
レッスン教室の先生や、YouTube上のギター講師の方が押しえるフォームを徹底しない。
もしくは教わった通りにやっているつもりでも、鏡を見て客観的に確認しないため、実際には全く違うフォームになってしまっている。
改善案:
・正しいフォームとは最初は窮屈であることを理解する
・必ず鏡を見て確認する
8.コードの耳コピ
初心者のうちから耳コピに挑戦しようとする姿勢はとても良いことですが、単音の耳コピと違い、コードの耳コピは音感だけではどうにもならず、コード理論や経験値の積み重ねが必要です。問題点:
理論を知らない状態でコード耳コピをしようとすると、数百のコードの中からいちいち1つを選び取らなければいけないため、ほぼ不可能と言ってよい。
改善案:
・まずはコード理論を学ぶことも重要だが、何よりもコード譜を見てのコピー練習が重要です。よく見かけるコード進行パターンをたくさん蓄積していくと、次に来る可能性のあるコード、また、次に来る可能性のないコードを事前に判別できるため、コード耳コピが格段に速く、そして正確になります。
・どうしても今すぐにコード耳コピをしたい場合は、まずはルート音から聞き取っていくと良い
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9.ギター練習を筋トレと勘違いする
こちらは初心者の方に最もありがちな間違いです。確かにギターを弾くには指の力がある程度必要ではありますが、これは力みによって生まれる腕力のことではなく、脱力によって生まれるコツのことを指します。
例えて言うなら重い冷蔵庫などを無理やり持ち上げる腕力のことではなく、細い女性でも持ち上げられるための力の使い方や効率的な持ち上げ方を学ぶことが、本来の意味でのギターの練習となります。
問題点:
特に日本人は勤勉であるため、何時間も続けて練習して疲れた!という状態を「今日はたくさん上達した!」と誤解しがちです。
練習後に腕がだるい、あるいは疲れている、または痛くなっている状態であればそれは間違った練習なので、すぐにやめることをお勧め致します。
改善案:
ギターの練習とは腕力を鍛えるのではなくコツを掴むもの。
痛くても辛くても頑張って弾くのではなく、何時間弾いても全く疲れない状態を見つけることが正しい努力の方向です。
10.メトロノーム練習
メトロノーム練習はギターに限らず、全ての楽器練習において必ず取り入れるべき最重要の練習法法です。しかしながら、目的を理解せず闇雲にメトロノームを使用すると、かえって上達の妨げになってしまう場合があるのでお気を付けください。
問題点:
例えばまだ指が慣れていないフレーズを無理にメトロノームに合わせようとすると、クリックに追い付くために無駄に力んでしまい、上達の妨げになってしまう。
改善案:
完全に指が慣れた状態になってから、リズムを正しく理解したり、リズムを整えるためのメトロノーム練習です。
まずは自分のペースでしっかりとフレーズに慣れてから、そのフレーズを弾くこと自体には余裕が生まれた状態で、メトロノーム練習を取り入れましょう。
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